太平洋戦争の大嘘 – 47年隠され続けた元大統領の告白


by 藤井厳喜

はじめに
反日プロパガンダは、日本の国そのものに対する攻撃である

これから、主に日米の歴史についてお話ししていくのですが、実は、歴史解釈に関することになると、反日プロパガンダを発信するメディアとの戦いという根の深い問題があります。

日本国内で言えば、朝日新聞や毎日新聞、アメリカで言えばニューヨーク・タイムズ、フランスでもル・モンドのようなメディアがそうです。そういうリベラル陣営による国際的な反日包囲網が長い間築かれてきました。

これは最近急に浮上してきたようなものではなく、第二次世界大戦の前から、大東亜戦争中も、日本の敗戦後も、ずっとそういうメディアによる反日プロパガンダが続いてきました。それこそ日本の国そのものに対する根拠のない攻撃と言ってもいいものです。

近年、慰安婦の問題などについてチャイナや韓国がいろいろ言ってきますよね。これは1990年代以降(平成2年以降)のことで、わりと最近の話です。チャイナや韓国が発信している「歴史」はもちろん、反日捏造プロパガンダです。要するに、歴史上の史実に基づく主張ではなく、悪質な捏造とかデマを使って戦いを仕掛けているのです。

そういう反日プロパガンダを遡れば、朝鮮半島とシナ大陸だけではなくていろいろあるというわけです。ただ、ここで強調したいのが、日本の敗戦以来の体制です。東京裁判史観に代表されるような戦後の思想統制というものが、今に至るまでずっと続いています。

この歴史観の問題というのは、過去に何があったかに留まるものではありません。著しく現在の問題であり、未来の問題なのです。ですから極めて大事なことなのです。

過去に何があったかを検証するのは大事です。そして、その歴史は今につながってきて、未来をも変えていく。歴史に対する解釈というのは、今の外交の戦いでもあります。私や仲間たちは、これを何かとかしなければならないと思って戦っているのです。

「反日中毒が蔓延している」と反骨のフランス人ジャーナリストが喝破した

それで思い出すのが、アルフレッド・スムラーというフランス人のジャーナリストのことです。フランスのパリマッチの特派員として活躍しました。戦前・戦後を通じて常に日本の良き友人だった人物です。

彼は、純然たるフランス人で、ユダヤ人ではないのですが、レジスタンス運動に参加していたがために、アウシュビッツ強制収容所にも送られています。アウシュビッツ送りになると、刺青で囚人番号が彫られるのですが、それが一生、腕にあった人でした。

第一次世界大戦後の1930年代に、フランスでもジャポニズムの一大ブームがありました。浮世絵が印象派に大きな影響を与えたことは有名ですが、美術以外にも日本文化はフランスで大変人気がありました。当時は、俳句をフランス語で作るということも流行りました。スムラーは、ジャポニズム雑誌の編集者を務めるほど、日本文化が大好きな、非常に親日的な人だったのです。

彼は、戦後はずっと日本にいて、日本特派員を務めました。今上陛下が皇太子のときにインタビューをして、フランス語で世界に発信したりもしています。

そして、日独伊三国同盟にもかかわらず、日本とナチス・ドイツとは全然違うんだということを、一生言い続けてくれた人でした。だから、今で言えば元ニューヨーク・タイムズ東京支局長などを務めたイギリス人ジャーナリスト、ヘンリー・ストークスさんのような感じの人でした。スムラーは『日本は誤解されている―国際派フランス人の日本擁護論』 (日本教文社)という本も出版しています。

彼が盛んに言っていたのは、反日包囲網ということです。先ほど、メディアのリベラル陣営における反日包囲網のことを書きましたが、フランスでもル・モンドのような主流派のメディアは反日色が非常に強いのです。

スムラーがその状況を指して、intoxication という言葉をよく使っていました。
intoxication というのは、中毒ですね。要するに反日中毒が世界中に蔓延しているというわけです。日本に対する悪質なプロパガンダが、世界に蔓延しているという言い方をされていました。

それは戦後もずっと続いていました。その戦後日本の政治状況について彼は次のように語っています。

「日本の愛国者が置かれている状況は、戦中、我々(レジスタンスのフランス人)が置かれていた状況と酷似している。外国(米国)の圧倒的な政治権力の圧迫下で、民族の独自性を取り戻そうと苦闘しているのが、日本の愛国者なのだ」

ヘンリー・ストークスさんの指摘と合わせて、我々にとって力強い友情の言葉であり、我々の目から鱗を落としてくれる激励の言葉です。なお、この本の内容は一部、筆者も共著者である『日米戦争を起こしたのは誰か』(勉誠出版)と重複していることをお断りしておきます。

 

 

序章
フーヴァー大統領の『フリーダム・ビトレイド』が明らかにしたルーズベルトの裏切り

フーヴァーの勇気ある告発
――ルーズベルトは誰のために戦争を始めたのか

 

フランクリン・ルーズベルトの前の大統領に、第31代のアメリカの大統領を務めたハーバート・フーヴァーという人がいました。この人は、歴史家としても立派な方で、大統領になる前にも辞めた後にも、20冊くらいの著作を執筆しています。そして、最後に大著を残しました。

それが『フリーダム・ビトレイド(Freedom Betrayed) 』 、日本語に訳すと「裏切られた自由」というタイトルの本です。ところが、この本は、なんと50年近くの間、出版されませんでした。なぜ出なかったのか、というと「本当のことが書いてあるから」 「知られてしまうとまずいことが書いてあるから」出せなかったのです。

しかし、それも、もう出してもいい時期になったということなのか、2011年(平成23年)に彼が残したフーヴァー研究所からとうとう出版されました(邦訳は17年春に出版されました) 。

私は、早速原著を買って読んでみたのですが、これが実におもしろい。彼の回顧録兼歴史研究書という体裁なのですが、自分は大統領としてああやった、こうやったというような回顧録ではありません。第二次世界大戦とは何だったのかを論じる第二次大戦論であり、同時に、アンチ共産主義論になっているのです。

フーヴァーという人は大変なアンチ・コミュニストでした。コミュニズムというの はアメリカ一国の話ではなく、世界を蝕んでいる大変な害悪であると喝破ぱし、これと戦わなければいけないという、強い使命感を持っていたのです。

この本には、そのコミュニズムの害悪といかに戦うか、そしてアメリカがルーズベルト時代にどれだけこのコミュニズムに侵略されていたのか、ということが詳細に書いてあるのです。

「フリーダム・ビトレイド(裏切られた自由) 」というタイトルですが、フリーダムというのはアメリカ人が、そしてこのフーヴァーが最も大事にしている価値観と言えます。

その「自由」がどれだけ裏切られてきたか、いかにアメリカが共産主義によって侵食されてきたか、そして、ルーズベルトの時代が、いかにアメリカが本道から外れて、ひどい国家になっていたかということが、この「裏切られた自由」というタイトルの中に強く込められているのです。

ルーズベルト神話は、いまだアメリカ社会に根強く生きている

フーヴァーは1964年(昭和39年)10月に亡くなるのですが、この本の執筆はすべて終えていました。さあ、困ったのは遺族です。これを世の中に出すと大変なことになってしまうのではないか、と恐れたと思われます。

と言うのも、この本は、アメリカ人が一般に信じている第二次世界大戦論、いわゆる一般に言われているルーズベルト史観を真っ向から否定している内容だったからです。公にすれば、フーヴァーの名前も汚すことになるのではないかということを、遺族の人は大いに恐れたのではないかと思われます。

それくらい、このフランクリン・ルーズベルト神話――ルーズベルト史観と言いますか――というのは、アメリカでは今日でも、いまだに生き続けているのです。むしろ、それこそが主流であるということは残念ながら事実であります。

要するに、第二次大戦というのは、ファシズム、軍国主義とデモクラシーの戦いであったんだというわけです。アメリカをはじめとする連合国が、日本の軍国主義、ドイツのナチズム、イタリアのファシズムをやっつけたのは、全く正しい、正義の戦いであったのだという歴史観が、今日も主流を占めているということです。

そして、第二次大戦後、アメリカは世界の超大国となったため、ルーズベルトを偉大な政治家であるとする見方が、現在のアメリカでも一般的なのです。

ところが、このフーヴァーの本は、そのルーズベルト史観に真っ向から挑戦状をたたきつけました。先の大戦は全くそういう構図のものではなかったし、アメリカにとっても多くの戦死者を出した悲惨な戦争であったのであり、そもそもアメリカは第二次大戦を戦う必要がなかった、彼はそう言っているのですね。

この内容を知れば、確かにフーヴァーの遺族の方たちが非常に警戒されたのもよくわかります。そういうこともあって、これまで世に出なかったということだと思います。

なお、私は第二次大戦の本質は、軍国主義とデモクラシーの戦いなどではなく、先進資本主義国家と後進資本主義国家の対立であった、と考えています。第二次大戦は、日独伊の後進資本主義国が、英米の先進資本主義国の覇権に挑んだ戦いでした。それに加えて、共産主義革命を推進したいソ連が、英米の側で参戦したのです。もちろんそれ以外にも、日本から見れば、日本のアジア解放の戦いであったという意義もあります。

続きは明日配信します。お楽しみに。


PS.

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